前頭葉の一つの重要な役割は、問題に含まれる多数の機能要素を階層的なフレームワークに位置づけて問題を解決することである。ヒトを含む霊長類の前頭葉は、後部(尾側)の運動前野領域から前部(吻側)の前頭極に向かうほど、メタレベルの抽象的なプロセスを担うという階層的処理モデルが提唱されている(Fuster, Prog Brain Res 122:309, 2000; Mansouri et al. Nat Rev Neurosci 18:645, 2017など)。 また、運動前野領域から前頭前野まで共通に、1)外側部が環境刺激にドライブされた行動を制御するのに対し、内側部は内的な情報にドライブされた行動を制御する傾向、2)腹側部が行為対象物体に関する情報に関係した処理を、背側部が行為を行う空間に関する情報に関係した処理を行う傾向がある。これらの機能分化の基礎には領域間結合の構造の特徴がある。

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<aside> <img src="https://img.icons8.com/ios/250/000000/user-manual.png" alt="https://img.icons8.com/ios/250/000000/user-manual.png" width="40px" /> タスク訓練の難しさに影響するいくつかのポイント →

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マーモセット前頭前野の機能マッピングに向けたタスク指針

文責: 革新脳マーモセット脳機能データベース検討ワーキンググループ タスクセット検討小委員会 (中江健、宮本健太郎、中村克樹、田中啓治)

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