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計算論的神経科学(Computational Neuroscience)は数理的アプローチを用いて脳や心を研究する分野です。計算論的精神医学(Computational Psychiatry)は、この中で統合失調症などの精神医学を扱う領域で、同名の国際雑誌が刊行され近年国際的にも認められる分野となっています。一方で、脳や心の疾患ですがアルツハイマー病やパーキンソン病といった神経変性疾患、てんかんや脳卒中など神経内科学(Neurology)に属する疾患に関して、計算論的な立場からまとまった分野としての取り扱いがなされていません。Computational Neurology研究会ではこれらの疾患に対する新たな分野を立ち上げることを目指しています。具体的な方向性としては、2ヶ月に1回の開催で日本における関心を調査し、コミュニティを作成することを目標にしています。学生、研究者の参加を歓迎します。原則的にオンラインでの開催を行う予定です。

共催日本学術振興会 学術変革領域A「行動変容生物学」自然科学研究機構・生命創成探究センター(ExCELLS)

オーガナイザー:矢田祐一郎(名古屋大学 大学院医学系研究科)、近藤洋平(名古屋大学 大学院医学研究科)、中江健(福井大学 学術研究院工学系部門)

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2025年7月9日 第17回Computational Neurology Clubの概要を公開

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参加登録フォーム

https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=g7JUf-0iPEqpRHX3VeWDBuUgYim7RQ9FtolDVhQvkeJUQUdHRDlSTEJDVEc0SFM5MFNEVlZPUkRVMC4u

https://forms.office.com/r/e5uyKBWWHz

第18回 Computational Neurology Club Seminar

講演者:南部篤(自然科学研究機構生理学研究所)

開催場所:ハイブリッド(Zoom、福井大学総合研究棟I 4階知能システム演習室)

日時:2025/8/4(月)13:00-14:30 JST

タイトル:大脳基底核の機能と病態生理の統一的理解を目指して

概要:正常なサルやマウスにおいて、大脳基底核の出力核である淡蒼球内節•黒質網様部から神経活動を記録し、大脳皮質運動野に電気刺激を加えると、早い興奮•抑制•遅い興奮から成る3相性の応答が引き起こされる。早い興奮•抑制•遅い興奮は、それぞれハイパー直接路•直接路•間接路を介した応答であり、この3経路が時間•空間的に適切に働くことが随意運動の遂行に必須であると考えられる。パーキンソン病、ジストニアなどの大脳基底核疾患モデル動物から記録を行うと、この3相性の応答パターンが系統的に変化していた。また、定位脳手術を施すと応答パターンが復活し、運動も正常化した。大脳皮質に由来する大脳基底核の動的な活動の変化を基に、大脳基底核の機能、大脳基底核疾患の病態生理や治療メカニズムを統一的に考えてみたい。

第17回 Computational Neurology Club Seminar